吐き気止めの点滴
以前、私が子供の頃通っていた小児科は、
気持ちが悪く食事も水分も取れなく、ぐったりしていると
決まって点滴でした。
子供ながらにちょっと痛いけどコレが終われば楽になる!と
我慢したものでした。
しかし、私も親となり、子供の吐き気を伴う風邪の時も、
近くの小児科へ連れて行くと、飲み薬とナウゼリンの座薬の処方のみでした。
私の頃と治療の仕方が変わったのかなぁと思って10年間同じ小児科に罹っています。
息子が10歳の時、吐き気で夜もろくに眠れない子供がかわいそうで、
思い切って私が「点滴していただけませんか?」
と言うと、少し面倒くさそうにしてくれたのですが、
その時にぶら下がっていた薬は「生理食塩水」で、
これに吐き気止めの薬が入っていますか?と聞くと、
入っていません との返事で、正直、この先生で大丈夫?
と不安に思ってしまいました。
その病院で点滴をしている人を見たことがないですし、
点滴の棚には、生理食塩水しか入っていませんでした。
吐き気止めに生理食塩水は有効ですか?
吐き気を止める点滴はないのでしょうか?
また、あるとしたら、子供にはあまり勧められない治療法なのでしょうか?
生理食塩水も「脱水症状の回避」として有効です。もし、それ以外の点滴を御希望なら、5%ブドウ糖や乳酸リンゲルが選択肢になります。そこにビタミン剤(ネオラミン・スリービー)や吐き気止めにプリンペラン(吐き気にはあまり効かないかもしれない)を混合して使うぐらいです。
本当の吐き気止めというのは、あるにはあるけど「抗がん剤の副作用のとき」につかうぐらいで、通常、あまり使うことはありません。よって、吐き気止めで使えるのは、ナウゼリンドライジロップ(大人なら錠剤)、ナウゼリン座剤(大人は30mg・子供は10mg)、ガスモチン・ガナトン・セレキノン・プリンペラン(子供の場合の投与量は分かりません)など、胃腸炎で処方されるものに限定されます。
病院では、下痢止め・吐き気止めをやたらと使わない理由が、嘔吐・下痢を止めると病原体を体内に留めることになるので、可能な限り使用は抑えるようにして、水分管理やその他全身状況の維持改善に努めます。
耳鼻科医(2010.4月~腫瘍内科医兼)です。
日常診療では中耳炎、扁桃炎(外来)や扁桃摘出、
アデノイド切除、鼓膜チューブ挿入などの手術で小児
に接する機会がありますが、嘔気への対応を求められる
事はあまりありませんでした。
小児科のDrが耳鼻科に回る前に対応してくれていた
せいもあると思いますが。
小児の嘔気で想定されるのは重症度の高いものから
中枢神経疾患(髄膜炎、脳炎・脳症、水頭症など)
イレウス、肥厚性幽門狭窄症、消化器感染症(腸炎
食中毒)などです。繰り返し咳をする事で嘔気が誘発
される事もありますが、喘息や喉頭蓋炎などでなければ
緊急性は高くありません。また、水分摂取が不十分だ
ったり、多量の発汗などにともない脱水になった時、
電解質異常をきたすレベルになると嘔気が出ます。
耳科疾患に起因するめまいでも吐き気が出る事があり
ますが、小児では稀でしょう。
嘔気への対応は原因追及が最も重要で、画一的に嘔
気止めの点滴をするのは症状を隠してしまい間違いの
元です。shirasagi001さんが書かれているように、嘔気
止めとして一般に流通しているのは抗癌剤の嘔気に用い
るものが多く、それ以外の嘔気に関してそれほどの有効
性はありません。中枢神経のドパミン受容体を抑制する
薬理機序をもつため、用量によっては不随意運動が出て
しまう事もあります。
そのため、原因追求が不十分な段階では嘔気止めを闇
雲に用いないのが賢明な対応といえます。特に休日・時
間外の救急外来で対応する場合は、緊急性がないと判
断した場合には、点滴せずに帰すことも珍しくありません。
ですから、御質問への回答としては、
「どんな嘔気にでも使える嘔気止めはない」
「原因が特定されていない嘔気には嘔気止めを使うべき
でない」
「一部の嘔気止めは小児には勧められない状況がある」
ということになります。
専門家ではありませんが、吐き気止めの点滴は今も昔もありますよ。
私の子供のかかりつけの小児科医はちゃんと点滴してくれます。他の患者さんも同様です。
吐いてずっと食べられないとわかると栄養剤のようなものを含めて2本点滴をしてくれます。
お話を伺う限り、他の小児科医に変えた方がいいような気がします。
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