2012年3月27日火曜日

急性胃腸炎はどれくらいで治りますか??

急性胃腸炎はどれくらいで治りますか??







急性胃腸炎の原因の殆どは感染性腸炎で、中でもウイルス性のものが圧倒的に多いが、一部に細菌性のものがある。病原体に汚染された食物が原因であれば食中毒であるが、例えば黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンによる食中毒は、症状がウイルス性腸炎と極めて類似するため、急性胃腸炎と診断される可能性がある。

下痢、嘔吐が主症状で、腹痛や発熱、倦怠感を伴うことも多い。各症状の出現頻度には患者年齢や病原体による差もあるが、個人差が極めて大きいのも急性胃腸炎の特徴である。症状の持続期間も個人差が大きい。

ウイルスの種類や年齢等によっても、個人差が大きいので、一概にどれくらいで治るという事は言えません。

治療についてですが、

嘔吐は1日以上続くことは少ない。このため、症状が軽症であれば経口での水分摂取を薦めることで十分である。 関節などの痛みや高熱を伴う場合もあり、発熱性過換気症候群を併発したケースもある。 咳や鼻水を主たる症状とした、一般的な風邪とは異なり、重症となり入院するケースも少なくない。急性腸炎の可能性が疑われる場合は早期に医療機関を受診するべきであり、深夜などは救急外来を受診すべきである。

入院した場合には、通常の点滴による水分補給及びビタミン点滴による栄養補給を行い原則として絶食する。絶食によって腸管を休ませることが最大の治療であり、風邪と同じく特効薬はない。 通常、水性下痢が治まるまで点滴を行い、通常の食事を取って正常な便が出るまでに回復すれば退院となる。

嘔吐の程度が強く経口摂取が十分にできない場合、経静脈輸液(いわゆる点滴)が必要となる。特に小児などではアセトン血性嘔吐症(自家中毒)の合併が多く、こちらにも急速輸液が有効である。

嘔吐の持続期間が長く経口摂取できない状態が続く場合や、下痢が重篤で経口での水分摂取が追いつかない場合、明らかな脱水がみられる場合は、入院して絶飲食とし、十分量の輸液を継続する必要がある。

ウイルス感染が圧倒的に多いため、病原体ごとに特異的な薬剤というものは存在せず、また使用する必要もない。脱水さえ回避できれば症状は自然軽快するからである。

細菌性腸炎の場合でも、よほど重篤な場合を除いては、抗菌薬の投与は必要ない。細菌性腸炎は実質臓器の細菌感染や敗血症と異なり、自然軽快傾向が強いからである。

代表的な止痢薬であるロペラミドは乳幼児では腸閉塞を合併しうるため使用に注意が必要であり、細菌性腸炎では病原体の排泄を遅らせ重症化させる危険があるため禁忌である。特に腸管出血性大腸菌感染症にロペラミドを投与することは、溶血性尿毒症症候群を誘発する恐れがあると考えられており(エビデンスは不十分)、避けるべきである。

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